葡萄品類“チリエジョーロ”の真の個性を最大限に引き出す

トスカーナの葡萄品種を模索していたオリヴィエが、真の個性を持った品種として出会ったのが“チリエジョーロ ciliegiolo”でした。ただチリエジョーロには悪い評判がありました。その典型的なものは「トスカーナの伝統的なブレンドワインに果実味とアルコールを添加するためだけに使われる品種」であるという認識でした。さらに「フレッシュさがない」という悪い評判もありました。複数の葡萄品種を栽培しているワイナリーではサンジョヴェーゼなどの晩熟品種（9月末頃）を待ってチリエジョーロも収穫しますが、その頃にはチリエジョーロは熟し過ぎているのでフレッシュさを失っているのです。「小さなチェリー」という意味のイタリア語であるチリエジョーロは、本来は香りと共に野生味あふれる味わいが楽しめる品種なのです。この品種にオリヴィエが初めて挑戦したのは2013年。以来、9月12日以降に収穫したことは一度もないと言います。収穫が遅くなると、その特徴であるフレッシュさを失ってしまうからです。
ワイン名の「リーベロ」とは自由という意味に加えて、オリヴィエが畑を借りていた農家の主リーベロ・ソッチ Libero Socci のファーストネームでもあります。リーベロはチリエジョーロをとても愛していました。このワインは「自然に対する感受性」「自然を理解するための愛情」「自然を守るための用心深さ」といった農民の気高さを表していると共にリーベロ・ソッチへのオマージュでもあるのです。

原産国：イタリア
原産地統制呼称：トスカーナ州 IGT
葡萄品種： チリエジョーロ100％
アルコール度数：12％
内容量：750cc
熟成ポテンシャル：10年
飲み頃の温度：16°C
熟成方法：4日間のマセレーション後、コンクリートタンクで9ヶ月間熟成
味わい：ムスク、スパイシー、ダークフルーツの香り。口に含むと非常にジューシーでリッチ。チェリー、スパイス、赤い果実、パワフルでスパイシー、エレガントでピュア、長く複雑な余韻がある。